訪問看護での残業はどれくらい？体験談をもとに徹底解説！

育児中のママさんやワークライフバランスを重視したい看護師さんによっては、残業を極力しないために、訪問看護師をめざしてみたいという人もいるでしょう。

ただ、残業がないといっても実際のところどうなのか、気になりますよね。
今回は、訪問看護師の残業の実態について、自身の経験を踏まえながら解説していきます。

ぜひ、参考にしてみてください。

記録や書類業務による残業

訪問看護では、病棟勤務のときよりも書類業務が多いです。
記録はもちろんですが、月末月初には訪問看護計画書と訪問看護報告書の作成があります。

また、ケアマネージャーから利用者さんのモニタリングのために、問い合わせが紙面で届くことも多いです。
この場合、利用者さんの訪問状況などを記載して送り返す作業もあります。

訪問看護では、勤務時間内では利用者さんの訪問に行き、書類業務は訪問の合間やすべての訪問が終了してから行うことが多いです。
そのため、記録や書類関係をやる時間を訪問の合間に上手く取れなかった場合、残業になることがあります。

ただ最近では電子化され、記録はスマホやタブレットで訪問中に入力をすることができる事業所も増えてきました。

また、訪問看護計画書や訪問看護報告書も、訪問看護専用の電子カルテではスマホやタブレットでも進められるものが多いので、比較的訪問の合間にやりやすくなっています。

私は2か所の事業所で勤めていた経験がありますが、1か所目は紙カルテで書類関係は事業所のPCのエクセルにあるフォーマットでの作成でした。

この場合は、訪問の合間に事業所に戻り少しずつ進めたり、事業所に帰ってから作成などをしていました。

2か所目は、電子カルテを採用していましたが、非常勤での採用だったのでタブレットの支給はなく、書類関係はすべて事業所に戻ってから電子カルテに入力していました。

しかし私の場合、どちらの事業所でも書類作成による残業はほとんどありませんでした。

もちろん、1日ですべての書類を作成するのではなく、訪問の合間を活用しながら日を分けて少しずつ進めていったことにより、残業せずに書類を作成できました。

訪問看護では、なかなか事業所に戻れないこともありますが、自分にあった書類作成時間を作る方法を見つけていくのが、残業しないで働いていくコツになるでしょう。

PCの経験者は残業が少ない？

訪問看護計画書や訪問看護報告書は、前述したように電子カルテで作成されることが多いです。
また、電子カルテを導入していないところでも、エクセルで入力をして出力するところがほとんどです。

したがって、PCになれている人であれば簡単に、訪問看護計画書も訪問看護報告書も作成できてしまいます。

しかし、PCの扱いがなれていない人では、ひとりの書類を作成するのにも時間がかかり、必然的に残業も増えてしまいます。

電子カルテの場合は、文字さえ打ち込めれば問題ありません。
エクセルでの入力の場合でも、出来上がっているフォーマットに入力していくだけです。

私もPCの扱いについてはできる方ではありませんが、慣れてしまえばほとんど残業なく書類を作成することができました。

1日の利用者数によっては残業になる

訪問看護では、あらかじめケアマネの作成するケアプランで訪問時間が決まっています。

そのため、基本的に残業がないように訪問時間の設定をケアマネにお願いすることで、残業なく訪問することは可能ですが、利用者さんの状況などによっては終業時間すぎての訪問をお願いされることもあります。

私の場合は、特に小児の訪問の時に学校が終わった後にお願いしたいといった理由で、訪問が時間外になることが多かったです。

また、緊急での訪問があった場合などで訪問時間が押してしまい、残業になることもあります。

私が勤めていた事業所では、予定されている訪問が夕方の場合は、出勤時間を送らせて労働時間が長くならないように、工夫している事業所もありました。

これは、事業所の方針などによっても方法が異なるため、訪問看護で働くことを検討している人は、入職前に確認が必要です。

【番外編】訪問看護の事務員も残業になることがある

番外編として、訪問看護で働く事務員さんについての残業もご紹介していきます。

訪問看護での事務員さんは、請求業務などを行ってくれます。
利用者さんへの請求書の発行などはもちろんですが、介護保険などからの支払い手続き（レセプト業務）も事務の仕事です。

また、訪問看護報告書は主治医に提出するものなので、主治医宛てに発送する業務も事務の人がやってくれていました。

さらに私が勤めていた事業所では、ケアマネによっては訪問看護報告書が欲しいという人もいるため、ケアマネ宛てにFAXで訪問看護計画書を送付してくれる事業所もありました。
このように、訪問看護の事務員さんの月末月初は、多忙なものとなります。

その合間には、物品の発注なども事業所によっては事務員が行うところも多いです。
私が働いていた事業所でも、月末月初は事務員さんも夜遅くまで残業をしていました。

訪問看護師よりも残業していたのではないか、と思ったくらいです。

まとめ

訪問看護では、病棟での勤務よりも残業は少ないです。
ただし、常勤の場合は訪問の状況によっては残業になることも多いです。

とはいっても、書類関係の作成などは計画的に行うことで、残業を最小限に抑えることも可能でしょう。
まったく、残業をしたくないという場合は、きちんと事業所に伝えて考慮してくれるところを選ぶ必要があります。

訪問看護では、育児中のママさんも多いです。
残業をしたくないという意思については、寛容に受け入れてくれる事業所は数多くあります。

ぜひ、自分のワークライフバランスの保てる事業所を、探してみてくださいね。