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【事例】介護現場のヒヤリハットとは?【対策】

介護現場のヒヤリハットとは?

ヒヤリハットとは、事故にはならなかったものの事故になっていてもおかしくない「ヒヤリ」「ハッ!」とした事例のことをいいます。

介護現場では時にヒヤリハットが起きます。本来ヒヤリハットは起こしてはいけないことですが、忙しい日常の中でちょっとした瞬間に起きるのです💦

そんな時、「これがヒヤリハットで済まずに介護事故になっていたら…」と思うとゾッとします。

介護事故を起こさないためには、ヒヤリハットが起きた時点で「なぜ起きたのか」「どうしたら起きなかったのか」などを考え、防止対策を講じる必要があります❗

介護業界では、ヒヤリハットが起きた時に「ヒヤリハット報告書」の提出が義務付けられています。
介護事故を未然に防ぐために、ヒヤリハットの原因を究明し、職員全体で共有することでヒヤリハットや介護事故を防ぐことができます。

『ハインリッヒの法則』という労働災害の発生比率を表したものがあります。
「一件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、その背景には300件のヒヤリハットが存在する」
この言葉の意味は、300件のヒヤリハットを起こさなければ重大事故は起きない❕

事故を防ぐためには日頃から注意し、ヒヤリハットを起こさないようにすることが重要であるということです❗
介護職員からすると「わかってるんだよ、わかってるんだけどね…」と言いたいかもしれません。

介護施設は高齢者や認知症の方もいるため、不可抗力的なヒヤリハットもあり、確かに「どうしようもなかった」という状況も少なくありません💦

そのために「ヒヤリハット報告書」の共有が重要で、「ヒヤリハットが起きるかもしれない」ということを常に想定しながら働くことが大切です。

ヒヤリハット事例と対応策

ヒヤリハット事例① ベッドから車イスへの移乗

【状況】

片マヒの利用者をベッドから抱き上げる際に、職員の体勢が悪くよろけてしまい、さらに車イスを置く場所も悪かったため、危うく利用者を落としそうになった。

【原因】

介助の体勢に問題があった・車イスの位置が悪かった。

【対策】

車イスを極力ベッドに近づけフットレストを上げる。介助しながらベッド端に座っていただく。足底が床につく程度にベッドの高さを調節する。

介助者は『支持基底面』を意識して、重心移動・回旋が安定する位置に足を置く。

身体を密着させて声掛けしながら抱え上げる。

ヒヤリハット事例 冷たいシャワーをかけてしまった

【状況】

入浴中、誤って冷たいシャワーをかけてしまい、認知症の利用者がパニックになり騒ぎ出した💦

【原因】

シャワーの温度を確認せず、いきなりかけてしまったため。

【対策】

シャワーは必ず職員が腕で温度確認し、声掛けしてからかける。

ヒヤリハット事例 薬の飲み忘れ

【状況】

デイサービスで食後の薬を用意し忘れ服薬できなかった。帰りの準備で薬が見つかり飲み忘れが発覚した。

【原因】

職員が朝の準備段階で、利用者の荷物から薬を出し忘れた。職員それぞれが「誰かが出しただろう」と確認しなかった。

【対策】

疾患によっては薬の飲み忘れが重大な事態に繋がる恐れがあるため、服薬がある利用者はしっかりと把握し、職員同士でダブルチェック、トリプルチェックをする。

ヒヤリハット事例 入浴後の更衣介助

【状況】

入浴後、急いで更衣介助していた時、ファスナーで利用者の皮膚を挟んでしまい、皮膚剥離を起こしてしまった。

【原因】

入浴人数が多く時間に追われて急いで着替えたため、ファスナーを閉める際の注意が足りなかった。

【対策】

どんなに急いでいても高齢者は皮膚が薄く弱いので、簡単に剥離してしまうことを念頭に置いて介助する❗

ヒヤリハット事例 送迎時の車のドア

【状況】

デイサービスの送迎時、職員が車のドアを閉めるタイミングが早く、利用者の指をドアに挟んでしまった。

【原因】

職員が安全確認を怠ったため。

【対策】

しっかり安全確認を行うにつきる。きちんと乗れたか、手は出ていないかなどよく注意して見ながら大きい声で「閉めますよー」と声掛けしてゆっくり閉める。

こうして見ていると、ほとんどの事例がちょっとした注意で回避できたものだと分かります。

どこの施設も人手不足問題を抱えている介護現場ですから、日々忙しく職員の余裕がなくなって注意不足になってしまうのかもしれません💧

しかし、ほんのちょっとしたタイミングで大きな事故に繋がることがあります。

その前触れがヒヤリハットになりますから、ヒヤリハットが職員への「注意喚起」だと思うことが重要です❗

ヒヤリハットと介護事故

現在、ヒヤリハットと介護事故の明確な基準は定められていません。

ですから、それぞれの施設で独自にルールを設けています。

そうすると、各施設によってヒヤリハットと介護事故に対する認識が違ってしまうことがあります。

例えば、前述したヒヤリハット事例でいうと、筆者の認識では事例④と事例⑤は介護事故に値すると思います。

基準は『利用者が痛い思いや怖い思いをしたかどうか』だと思います。

しかし多くの場合ちょっとしたケガやアザではヒヤリハットで処理されてしまうのです。

これでは介護事故を防ぐためにヒヤリハットがある意味がありません。

さらに介護職員は介護事故・ヒヤリハットを未然に防ぐ力が必要です❕

状況を見てその先を『予測する力』がとても重要なのです❗

  • コラムカテゴリー : 介護

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