COLUMN
コラム新規開業の訪問看護ステーションの管理者をすることになりました。開業について、管理者としての視点から、大変なことやいちスタッフから管理者になることでの変化などを説明していきます。
今後、管理者を目指したい方の参考になればと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
訪問看護ステーション開業で必要なことは、以下のようなことになります。
訪問看護は、法人でなければ開業できません。
そのため、独立して一から立ち上げる場合には、事業計画書の作成や法人の設立が必要となってきます。
私の場合、以下のようなことを事業所の開所前に行いました。
特に大変だったのは、引き継ぐまでは通常通り訪問に行かなくてはいけないことです。
その合間に、チラシ作成や営業に行ったりしなければいけないのが、とても大変でした。
スムーズに引き継ぎができる利用者さんであれば、一回の同行で担当者の交代も出来るのですが、こだわりがあり何回か同行が必要なケースの場合は、開所直前までその利用者さんのお宅に訪問していました。
引き継ぎが困難なケースについては、異動直前まで同行についていたので、開業への手が回らずに、もどかしさも感じていました。
それにプラスして、月末月初の報告書や計画書を異動前の人の分については、自分で作らなければいけないため、いままでの業務はそのままに、開業準備が増えたのでとても大変でした。
しかし、引き継ぎの際に利用者さんから数多くの感謝の言葉を頂き、いままでやってきた看護に対していい評価をもらったような感じがして、とても嬉しかったです。
そして、この経験がまた新しい事業所の管理者としてやっていくときの糧になるとも思っています。
いちスタッフから管理者になることでの大きな変化は、訪問以外にも事業所の運営について考えていかなくてはいけないことです。
また、新規依頼の受付やサービス担当者会議の参加、契約など、訪問以外にも様々な業務が増えてくることになります。
さらに訪問看護の場合、病院のようにプリセプター制度といったものがないことが多く、新人教育も管理者が担うことも多いです。
このように、いちスタッフから管理者になることで、利用者さんの訪問とそれに付随して発生してくる各関係機関との連携や月末月初の報告書計画書の作成の管理だけでなく、事業所全体の運営視点ももっていくことが必要となってきます。
私は、もともと今とは別の事業所の管理者をしている時期がありました。
そこで、管理者になったのは前任の管理者が突然辞めてしまい、当時一番古株だった私に声がかかった感じです。
妊娠をきっかけに辞めてしまいましたが、当時管理者をしているときに、言われた言葉がずっと引っかかっていました。
私としては、訪問看護での看護には正解はなく、それぞれの看護師の看護観に沿って、看護をしてほしいと思っていました。
だからこそ、相談されたときに「いいんじゃないかな・・・」といった言葉しか出ていなかったせいか、私の意図と反して無責任に感じさせてしまったようです。やめてからも、どうしたら本当の意図が伝わったのかと自問自答していました。
そして、また管理者をやる機会があれば、もう一度管理者をやってみたいと思ってもいました。
そんなときに管理者への声がかかり、とても嬉しかったですが、子どもはまだ小さくまだまだ手がかかる時期です。保育園への行き渋りもあるため、朝は30分遅らせての出勤にし、終わりも30分早めた時短で働いていたので、その勤務時間も伸ばさなくてはいけなくなります。
本当に悩みましたが、以前管理者をしていたときに言われた言葉が、どうも私の中で引っかかっており、ここを逃したら管理者として、どう対応したら良かったのか確かめるチャンスはもうやって来ないかもしれないと思い決意しました。
今回は、訪問看護ステーションの開業について、実体験も踏まえて説明してきました。
訪問看護ステーションの開業までには、さまざまなことをしなくてはいけません。
そのため、一時的な負担はかなりかかってきます。
しかし、私としてはいちスタッフとして働いていて、もっとこうしたらいいのに・・・という思いがあったので、その思いを実践できる環境を与えてもらえて、不安はあるものの楽しみでもあります。
今後は、さらに利用者さんやスタッフのことを思いながら、管理者として訪問看護に携わっていけたらと思っています。
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