COLUMN
コラム訪問看護の利用者数は、年々増加しています。
それに伴って、訪問看護ステーションが増えることで、訪問看護師の人数も必要です。
また、2025年の地域包括ケアシステムの導入に向けて、訪問看護の体制も変化してきています。
今回は、訪問看護利用者数の実態と今後訪問看護が期待されていることなどについて、解説していきます。
今後いままでよりもさらに訪問看護の役割は、重要な位置づけになってくることは間違いないでしょう。
訪問看護師に興味のある人は、ぜひ本記事で訪問看護の今後の未来について考えてみてくださいね。
訪問看護の利用者数は年々増えており、平成14年に約22万人だったのに対して平成28年では42万人と倍近くに増加しています。
今後、さらに高齢者が増えてくることを考えると、さらに訪問看護の利用者が増えていくことが予想されます。
引用:厚生労働省|参考資料(訪問看護)
さらに、1ヶ月の訪問回数についても、少しずつ増えている傾向にあるのが図表からわかります。
引用:厚生労働省|参考資料(訪問看護)
訪問看護を利用する人が増えれば、それだけ訪問看護師が必要となってきます。
このようなことから、ますます訪問看護師の需要は増えてくるといえるでしょう。
次に、訪問看護ステーションの数についても、見ていきましょう。
訪問看護を利用する人が増えているのとともに、訪問看護ステーションも増えています。
訪問看護ステーションが増えなければ、利用できる人の受け皿がない状態になります。
したがって、利用している人が増えているということは、事業所も増えていて当然なのですが、では実際のところ事業所はどれくらい増えているのでしょうか。
厚生労働省が、以下のような統計を出しています。
引用:訪問看護の現状とこれから2022年版
訪問看護ステーションの数が、10年間で約2倍になっています。
一方、病院や診療所は徐々に減少傾向です。
ここからも訪問看護の需要が増えていることが分かります。
訪問看護は、これからますます期待されている分野です。
では、具体的にどのように期待されているのでしょうか。
次に期待されている役割と訪問看護事業所の増加や人員基準の改定などでの看護師不足について、解説していきます。
いま、2025年に向けて地域包括ケアシステムの構築が、進められています。
この地域包括ケアシステムでは、病院での入院日数を短縮して急性期を過ぎたら、あとは自宅で経過観察をしていくというものです。
入院日数の短縮で観察が必要な人も、退院する時代になってきました。
さらに、少子高齢化で高齢者を家族で看れる人が少なくなってきてもいます。
このようなことから、訪問看護を利用する人はますます増えてくるでしょう。
すると、今現在の訪問看護師では足りなくなることは、一目瞭然です。
今後の訪問看護は、重傷者、ターミナルの人も安心して在宅で療養できるような役割も含まれるようになってきます。
今現在でも、重傷者やターミナルをご自宅で過ごす人は増えてきました。
私が訪問看護師として働いていた時でも、終末期の人は数多くいました。
したがって、地域包括ケアシステムが導入されたら、重傷者やターミナルの人でも、ご自宅で過ごしていくことは当たり前になってくるでしょう。
そうなると重傷者やターミナルの人が安心して過ごせる環境づくりのひとつとして、訪問看護はとても重要な役割になります。
従来の訪問看護ステーションに必要な人員基準は、常勤換算2.5人でした。
これが、機能強化型訪問看護になった場合、以下のような人員が必要となってきます。
引用:令和4年度診療報酬改定の概要 在宅 (在宅医療、訪問看護)
「機能強化型訪問看護1」では、常勤7人以上、看護職員の割合が6割以上必要で、「機能強化型訪問看護2」でも、5名以上、6割以上となっています。
従来の訪問看護ステーションに比べて、看護職員が必要になってくるので、訪問看護師の不足が懸念されています。
参考:厚生労働省
社会情勢から、いま病院での入院日数を減らして、急性期が過ぎたら自宅で過ごしていくといった傾向になっています。
さらに、高齢者やターミナルの人も住み慣れた自宅で最期を迎えたいという人も、増えてきました。
このようなことから、機能強化型訪問看護ステーションは、増えていくことが予想されています。
それに伴って、訪問看護師も必要となってきます。
今後、医療や福祉、介護で重要な役割を担っていく訪問看護の世界に、ぜひ飛び込んでみてください。
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