COLUMN
コラム訪問看護で働いていて、さまざまな悩みを抱えている人も多いでしょう。
そして、みんなはどのようにして解決しているのか、気になるところです。
今回は、訪問看護での悩みとその解決方法についてご紹介していきます。
まず、訪問看護でよく出てくる悩みについてご紹介していきます。
まず、ひとつ目が体力的な面で大変ということです。
訪問看護は、夏は暑く冬は寒い中移動していきます。
それだけでなく、多少介護度が高い方の介助もひとりで行わなければいけません。
もちろん必要であれば、ご家族の協力を得たり、2人での訪問が必要でその場合料金が高くなるため、ご家族に了承いただくこともあります。
ただし、基本的にはひとりでの訪問です。
入浴介助もただでさえ体力を使うものですが、歩行が不安定な方などの場合は移動の介助などもあり、さらに体力を使います。
このように、訪問時の移動や訪問先での介助など、訪問看護師は体力を使う仕事のため体力的にきついことで悩む方も多いです。
次に、ひとりで判断するのに困ることがあるということです。
病院勤務では、すぐに先輩看護師や同僚に相談することができます。
しかし、訪問看護ではそうはいきません。
困っているから、分からない不安だからといって、ご本人やご家族の前でその姿を見せるわけにもいきません。
他の現場では、相談する相手がいる場所が多いので、訪問看護ならではの悩みとも言えるでしょう。
私の知り合いでも、このひとりでの判断の難しさに悩んでいるという人が多くいます。
ここ最近の訪問看護には、必須でもあるのがオンコール対応です。
夜間や休日に利用している方に何かあったときの、緊急の連絡先です。
夜間や休日で、電話越しに状況を把握していかなくてはいけない状況なので、さらに判断が難しくなります。
もちろん電話での対応が難しければ出動するのですが、夜間や休日なので完全にひとりで判断が必要になります。
どうしても、判断に困ったときにはもちろん相談はした方がいいでしょう。
しかし、オンコールを持っている時間帯は基本他のスタッフは業務外なので、本当に困ったとき以外の連絡は避けなければいけません。
このようにオンコールを持っている間、ずっとその緊張感が取れずに休まらないという方も多いです。
訪問看護では、病院勤務以上に家族とのかかわりが密になってきます。
訪問して、様子の聞き取りや訪問日以外に実践してほしいことなど、家族とのコミュニケーションを取らずに仕事をすることはできません。
家族にも様々います。
こちらのいうことをすんなり受け入れてくれる方もいれば、納得できる理由がないと受け入れてくれない家族もいます。
また、介護に熱心なあまりにちょっとしたことで、クレームを言ってくる家族もいます。
利用者だけでなく家族とも信頼関係を築いていけるような、コミュニケーションが訪問看護ではより大切になってくるため、ここのところに悩みを持つことも多いです。
訪問看護では、月末月初に訪問看護計画書や訪問看護報告書などの書類作成が毎月必要です。
訪問看護計画書は1日づけで作成し、訪問看護報告書は月末づけでの作成になります。
訪問をしながらの作成になるため、月末月初の書類作成で追われてしまったり、残業してやらないと終わらなかったりなどの悩みを抱える方もいます。
訪問看護は、利用者の改善を一番近くで見ることができ、とてもやりがいのある仕事です。
しかし、悩みが続くとそんなやりがいをもっていた仕事でも、疲れて離れたいと思うようになってしまう可能性もあります。
そうなる前に悩みを解決していきましょう。
今回は、上記の悩みについての解決方法をご紹介していきます。
まず、体力についての悩みに対してです。
夜にしっかり休むということが必要なのは、よくわかります。
ただ、そのためにはまず寝る前にリラックスできるかどうかも大切です。
リラックス出来ていないと、眠っても熟睡できず、疲労が残ったまま朝を迎えてしまうことに繋がります。
また、オンコールを持っている日は、なかなか熟睡するのは難しいですが、リラックスすることで緊張感を軽減することもできるでしょう。
訪問看護では、訪問する利用者のことについて調べて分からないことを極力減らしておくことも大切ですが、どんなに勉強しても分からないことは出てくるし、そもそも弁要する時間もさほど取れない人も多いでしょう。
したがって、悩んだ時は躊躇なく相談するということです。
その場で悩んで不安そうな姿を見せているだけで、ご本人やご家族も不安になってきます。
そのときには、潔く他のスタッフに連絡して相談しましょう。
ただし、緊急性がない場合は他のスタッフも訪問に入っていることもあるので、事業所に帰ってから改めて相談していく必要があります。
私自身、訪問中にどうしても必要なことは「ちょっと相談しますね」とご本人とご家族にいって、連絡していました。
むしろ、訪問し始めのときの方が、利用者なども慣れてないからと大きな心で、対応してくれます。
したがって訪問看護をはじめたばかりのころに、分からないことはどんどん聞いて吸収していくのが良いでしょう。
訪問看護で本当に難しいのが、家族とのコミュニケーションです。
家族を大切に思い、介護に熱心な方だからこそ自宅で見ているということもあります。
したがって、厳しい目で見られることも多いです。
ただし、ここは人と人とのつながりです。
優しさや思いやりの心、家族への配慮など、人として当たり前のことを実践していくことで徐々に信頼関係を築いていくことが大切になります。
信頼関係が築ければ、何でもかんでも言っていいというわけではありませんが、ある程度のことは受け入れ、クレームにつながることも少なくなります。
したがって、初回訪問から作り上げていく信頼関係づくりが大切になってきます。
訪問看護計画書や訪問看護報告書は、担当者全員分を作らなくてはいけません。
訪問看護では落ち着いている方が多いので、慣れてくればさほど時間はかからずに作成できます。
とはいっても、人数が多ければその分時間もかかります。
したがって、早いうちから少しずつ進めておくといいでしょう。
その月の分の枠組みだけ作っておくだけでも、作成時に時間を短縮することができます。
今回は、訪問看護の悩みについてとその解決方法について、ご紹介してきました。
訪問看護では、ひとりで判断しなければいけない大変さや月末月初の書類関係など、病院の看護師とはまた違った悩みがあります。
今回ご紹介した解決策で、悩みが解決し、より訪問看護師としてやりがいをもって、イキイキと働いていただけたらうれしいです。
訪問看護師として、あなたが提供するケアが多くの人の支えになっています。その価値を実感しながら、より充実した日々を過ごせるよう応援しています。
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