COLUMN
コラム訪問看護ステーションには、看護師だけでなくリハビリスタッフが働いている事業所も多くあります。
今回は、訪問看護ステーションで働く職種の割合について、解説していきます。
訪問看護ステーションの設置主体などについても、ご紹介しているので参考にしてみてください。
引用:訪問看護の現状とこれから
訪問看護ステーションでは、看護師、准看護師以外に理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが働いています。
割合としては、常勤換算で看護師が62.6%ともっとも多く、准看護師は5.5%です。
看護師に次いで多い職種が、理学療法士で14.7%、作業療法士が6.5%、言語聴覚士が1.5%となっています。
私も訪問看護で働き始めて、びっくりしましたが訪問看護は看護師だけでなく、リハビリスタッフも働いています。
これは、訪問看護の中でリハビリの指示がある場合もあるからです。
ただ、リハビリスタッフの人数についてはそれぞれの訪問看護ステーションの特色によっても異なります。
訪問看護の事業所のトップがリハビリ職の場合、リハビリに特化した訪問看護ステーションになりやすく、数多くのリハビリスタッフが在籍していることも多いです。
また、脳神経疾患やパーキンソンの方を多く受け入れている事業所では、リハビリの指示が出る頻度も多いため、リハビリスタッフが多い傾向にあります。
看護師(保健師・助産師含む)が62.6%、准看護師が5.5%となっています。
セラピストは、理学療法士が14.7%、作業療法士が6.5%、言語聴覚士が1.5%であり、理学療法士は看護師に次いで多い職種となっています。実人数では、看護師(保健師・助産師含む)が61.0%、准看護師が6.0%、理学療法士が15.8%・作業療法士が6.8%・言語聴覚士が2.0%であり、実人数でも理学療法士は看護師に次いで多い職種となっています。
訪問看護の設置主体には、医療法人などの「病院併設型」と看護師などが立ち上げて運営していく「単独型」があります。
この他にも、最近では介護施設に併設して訪問看護が設置されたり、民間企業が訪問看護の世界に参入したりと、さまざまな分野で訪問看護が注目されています。
ただ、その分競争が激しくなってきた世界とも言えるでしょう。
訪問看護ステーションには、病院の系列で運営している大規模の訪問看護ステーションと、看護師や他の医療従事者が経営している、小規模の訪問看護ステーションがあります。
それぞれの訪問看護ステーションで、特徴があるため自分の働き方によって、選んでいくのがおすすめです。
大規模訪問看護ステーションで多いのが、母体が医療法人という場合です。
病院内に事務所を構えていることが多いです。
私が知っている訪問看護ステーションでは、母体が医療法人の老人保健施設内に訪問看護が併設されているというケースもありました。
今は、さまざまな分野で訪問看護への参入が盛んになっています。
大規模訪問看護ステーションのメリット・デメリットは、以下のようになります。
【メリット】
・働き方や休日取得の融通が利きやすい ・給与形態や福利厚生が、母体の医療法人と一緒 ・研修や教育体制がしっかりしている |
【デメリット】
・24時間体制の利用者さんが多く、重傷者も小中規模に比べて多い ・スタッフの人数が多くなる分、人間関係で気を遣う ・組織での動きになるため、自分の意見が通りにくくなる |
私は、医療法人が母体のデイサービスで勤めていたことがあり、このときにも母体の病院の給与形態が反映されていました。
大規模訪問看護ステーションでは、重傷者も多くなり小中規模に比べて、自分のやりたい看護が出来ない場合も多くなる可能性があるでしょう。
ただ、教育などはしっかりとしているので自分は何を大切にしながら働きたいかを、明確にしておく必要があります。
小規模訪問看護ステーションの場合は、もともと別の訪問看護ステーションで管理者をしていた人や訪問看護師として働いていた人が立ち上げた事業所が多いです。
看護師だけでなく、もともとがリハビリのセラピストとして働いていた人が、立ち上げた訪問看護ステーションもあります。
小規模訪問看護ステーションのメリット・デメリットは、以下のようになります。
【メリット】
・スタッフ間のコミュニケーションが取りやすい ・看護理念が明確になりやすく、自分の意見が通りやすい ・また、看護観にあったステーションを見つけやすい ・アットホームな雰囲気で働ける |
【デメリット】
・少人数でまわしているため休日などの融通がききにくい ・オンコールの負担が大きくなることが多い ・職場の人間関係が上手くいかなかったときに逃げ場がない |
大規模の場合、ひとつひとつの手順などが決められていることも多くあります。
しかし、小規模訪問看護ステーションの場合、事業所の看護理念に大幅にずれていなければ、看護のやり方などは、自分の意見が通りやすいことも多いです。
ただ、小規模の場合運営していくにあたっての最小限の人数で、訪問をまわしていることが多く、子どもの体調不良でも当日お休みが取りにくかったり、オンコールの負担が大きくなったりすることがあります。
さらに、少人数がゆえに人間関係で上手くいかなくなったときに、逃げ場がなくなり辞めるしか選択肢がなくなってしまうこともデメリットです。
今回は、訪問看護の職種別割合について解説してきました。
訪問看護の事業所には、リハビリ指示が出ることもあることから、看護師だけでなくリハビリスタッフも在籍していることが多いです。
したがって、病院勤務のときよりもリハビリスタッフとの連携は密になります。
ただ、私はこの多職種との連携がとても楽しかったです。
また、病院勤務ではなかなかリハビリのことって、聞きにくいですが訪問看護だと、訪問している利用者さんに看護師ができるリハビリも質問しやすい環境にあり、リハビリ技術も向上していきます。
訪問看護は、日々の利用者さんとの向き合いで、自分にしかできない看護を作り上げることも可能です。
ぜひ、魅力のつまった訪問看護にチャレンジしてみてください。
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