COLUMN
コラム訪問看護は、ひとりでの訪問で不安だし、きついというイメージを持っている人も多いでしょう。
もちろん、訪問看護で大変なことは多いですが、それは病棟勤務でも同じことです。
ただ訪問看護と言われても、なんとなく自宅に行って、ケアや処置をするといったことしか分からず、大変だというイメージが払拭できずに、一歩踏み出す勇気が出ないという人もいるのではないでしょうか?
今回は大変なことがありながらも、訪問看護師として続けている人が感じている、魅力ややりがいについてご紹介していきます。
在宅では、病院のように症状に合わせて薬などがすぐに手に入らないことも多いです。
そんなとき、大事になってくるのが看護師としての知識と技術です。
薬がない場合、看護知識と技術でどう対処していくかを考えていく必要があります。
代表的な例が発熱です。
もちろん、病院勤務でも発熱した場合に、一番にするのがクーリングでしょう。
そして、病院勤務の場合はすぐに先生に解熱剤を処方してもらうことも可能ですが、在宅ではそうはいきません。
もちろん、病院から解熱剤の処方がある場合もありますがなければ、症状や状態、利用者さんの既往歴などから、市販のお薬を使うのか、それとも病院に連絡して指示を仰ぐのか、判断して対応していきます。
また、ちょっとした皮膚トラブルでは、訪問看護師がアセスメントして対処していくことも多いです。
ご利用者の中には、受診するのが大変な人もいます。
そんなとき、看護師である私たちがアセスメントして、看護師ができることで対応した結果、利用者さんの状態が改善したときには、本当に嬉しくやりがいを感じます。
訪問看護師として一番のやりがいを感じられる時が、利用者さんやケアマネさんから感謝の言葉を頂けたときです。
特に在宅での看取りを終え、最後に「ご家族から良い最期を迎えられました」と言われたときには、本当に嬉しかったです。
また、ケアマネさんへ利用者さんの報告をしたあとに「いつもありがとうございます」といった言葉も、そのあとの訪問看護師としてのやりがいにもつながってきます。
ご利用者やケアマネさんからの感謝の言葉は、訪問看護師にしか味わえない何とも言えない喜びで、お給料以上のご褒美でもあります。
訪問看護は地域での活動になります。
訪問看護師は、その地域に住む人たちの介護予防についても、地域包括支援センターの方と協力しながら携わっていきます。
要支援の認定を受けた人の訪問看護も、それ以上介護が必要とならないよう、介護予防のために関わっていくためのものですが、それ以外にも地域包括支援センターの勉強会の講師として活動することもあります。
私も一度だけ、排泄についての勉強会を地域包括で講師をさせてもらったことがあります。
その他にも、理学療法士がフレイル予防の勉強会の講師をしたり、作業療法士が認知症予防勉強会の講師をしていました。
日ごろ介護が必要な人との関わりが多い分、地域包括での勉強会の講師は新鮮でした。
訪問看護では、直行直帰ができる事業所も最近では多くなってきました。
そのため、プライベートの時間も確保しやすくなります。
朝、自宅からそのまま利用者さんのお宅に行けることで時間を有効活用できますし、夕方も仕事が終わってからプライベートの時間も確保しやすくなるでしょう。
特に保育園に預けて仕事に行くママは、帰る前に事業所に立ち寄らなくても良いので、いち早くこどもをお迎えに行くことも可能です。
ただし、直行直帰についてはそれぞれの事業所の方針によるので、入職前に確認が必要です。また、月末月初は、訪問看護計画書や訪問看護報告書の作成が必要となります。
この書類関係は、事業所に行かないとできないというところが多いので、その際は事業所に出社して書類作成となる場合もあります。
訪問看護でキャリアアップと言ったらあまりイメージできない人も多いかもしれませんが、訪問看護でもキャリアアップは目指すことは可能です。
認定看護師や専門看護師はもちろんのこと、訪問看護では特定医療行為の資格を持っていると、日々の訪問で役に立つでしょう。
また、ケアマネージャーもおすすめです。
ケアマネージャーの資格では、日々の訪問に直結するわけではありませんが、介護保険制度の知識が付くうえに、年齢を重ねて体力的に看護師の仕事がきつくなった時に、ケアマネージャーに転身することもできます。
訪問看護では、居宅を併設しているところも増えてきているので、転職活動せずにケアマネに転身することも可能です。
今回は、訪問看護の魅力とやりがいについてご紹介してきました。
訪問看護は、自分が持っている本来の看護観や看護技術を発揮できる場所です。
今回ご紹介したもの以外にも、言葉では言い表せない魅力が訪問看護には、たくさん詰まっています。
ぜひ、訪問看護で働いてみて、その魅力に触れてみてくださいね。
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