COLUMN
コラム「介護の仕事を始めたい」と思っても、病院から老人ホーム、デイサービスまで様々な職場があり、どの施設を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、老人ホームの代表である「特別養護老人ホーム」と、「老人保健施設」の特徴から業務内容まで、働く女性の目線で分かりやすく紹介していきます。
現在、介護の仕事に興味をもっている方でしたら、自分に合った職場をグッと探しやすくなると思いますので、是非参考にしてみてください。
まずは、特別養護老人ホームと老人保険施設の特徴について解説していきます。
特別養護老人ホーム(通称:特養)とは、社会福祉法人や地方自治体が運営する介護施設で、利用者は主に寝たきりや認知症などで24時間介護が必要な方。
入居者は中〜重度の介護を要する方が中心なので、原則として要介護3~5の認定を受けていることが入居条件です。
自宅での生活が難しい方が入所していますから、施設では、食事、入浴、排泄といった生活全般にわたる介護が必要でしょう。
さらに、入居している高齢者の看取り介護も積極的に行っており、最期の日を慣れ親しんだ施設で迎えることができるので、3~4年以上入所している高齢者も少なくありません。
中長期的に高齢者の生活援助や身体介護を行うことができ、レクリエーションやイベントも充実しているといった特徴があります。
老人保健施設(通称:老健)を一言で説明すれば、「病院と自宅の中間的な位置づけの施設」。
病院への入院による筋力の低下などが原因で、在宅の生活に戻れず困っている高齢者を対象に、リハビリや機能改善のサポートを行う施設が、老人保健施設です。
老人保健施設の入所基準は要介護1~5認定とされており、必要な介護は利用者によって様々。介護だけでなく、医療ケアも充実していますね。
特別養護老人ホームに比べレクリエーション、イベントは少なめですが、医師と看護師の他に、作業療法士、理学療法士も常駐しているといった特徴が挙げられるでしょう。
なお、老人保健施設は在宅での生活に戻るためのサポートが中心なので、3ヶ月程度の短期利用が一般的です。※例外あり
老人保健施設から特別養護老人ホームへ移っていく利用者も珍しくありません。
続いて、業務内容についてどんな違いがあるのかを見ていきましょう。
まず、特別養護老人ホームの業務内容は、主に以下の通りです。
・オムツ交換、排泄介助
・配膳下膳
・食事介助
・入浴介助
・ベッドメイキング
・コール対応
・リハビリのサポート
・レクリエーション
・介護記録の作成
特別養護老人ホームの業務内容は、入居者が快適な生活を行うためのサポートが中心です。
身体的な介護はもちろんですが、入居者の健康管理から身体機能の維持・サポート、入居者のご家族への報告・相談・連絡といった対応も欠かせません。
次に、老人保健施設の業務内容は、主に以下の通りです。
・オムツ交換、排泄介助
・配膳下膳
・入浴介助
・ベッドメイキング
・コール対応
・リハビリのサポート
・レクリエーション
・介護記録の作成
上記の通り、特別養護老人ホームとの業務内容にそれほど大きな差はありませんが、老人保健施設は利用者の利用者の回復や復帰を意識したサービスが中心です。
つまり、両者の大きな違いは、その「目的」にあると言えるでしょう。
とはいえ、高齢者に安心した生活を送ってもらえるようにサポートするといった意味では、どちらも非常に重要度の高い業務内容ですね。
というわけで、特別養護老人ホームと老人保健施設の大きな違いは「利用目的」であり、業務内容にそれほど大きな違いはありません。
目的と業務内容だけではどちらで働くべきか判断できない方も多いと思うので、各施設で働くメリット・デメリットについてもチェックしておきましょう。
<特別養護老人ホームのメリット>
・利用者と深く関われる
・レクリエーションやイベントなど思い出作りができる
<特別養護老人ホームのデメリット>
・利用者の看取りによる精神的ダメージがある
・介護度の高い利用者が多いため身体的な負担が大きい
特別養護老人ホームは、高齢者の最期を看取るケースも多い施設ですから、お別れの時は少なからず悲しい・寂しいといった感情が込み上げてきて、精神的に辛くなるでしょう。
一方で、入居者の入れ替わりが少ない分、寝たきりの方や認知症の方とゆっくりコミュニケーションをとりながら介護ができるのは最大のメリット。
レクリエーションやイベントによって、楽しい思い出作りができるのも魅力ですね。
<老人保健施設のメリット>
・入居基準が幅広いので様々な高齢者と関われる
・少しずつ回復していく姿を見守れる
<老人保健施設のデメリット>
・入居者の入れ替わりが多い
・レクリエーション等が充実していない
老人保健施設は、在宅で生活が送れるように復帰の手伝いをする施設になので、入居者の入れ替わりが比較的多く、深い関係は築きにくいかもしれません。
その反面、入居基準が要介護1~5と幅広いため、様々な高齢者と関われます。
明確な定義はありませんが、定められた要介護の区分ごとに、「心身の状態」がイメージがしやすくなっていき、結果的に多くの経験値が得られそうですね。
特別養護老人ホームのようにレクリエーションは充実していませんが、少しづつ回復していく高齢者の姿を見守りながら介護していけるでしょう。
最後に、特別養護老人ホームや老人保健施設で働く場合の収入についてお話していきますが、結論から言って、特別養護老人ホームと老人保健施設に収入の違いはありません。
両者ともに、時給だと1,000円~1,500円程度が一般的でしょう。
仮に週5日勤務で7時間(22日間)働けば、月に15万円~23万円程の収入を得られますし、夜勤手当や資格手当が加算されればもっと高収入を目指せます。
介護福祉士やケアマネージャーといった国家資格にも挑戦していけば、キャリアアップや収入アップもそれほど難しくないので、非常に将来性の高い職業ではないでしょうか。
なお、初心者・経験者共に介護の仕事を探すなら、派遣会社への登録がおすすめ。
派遣会社に登録すれば好条件の仕事を紹介してもらえますし、万が一自分に合わない職場だった場合、すぐに次の職場を紹介してもらえるメリットもあります。
大切な時間を無駄にせず、効率良く仕事探しをしたい方は、是非派遣会社の活用も検討してみてくださいね。
というわけで今回は、特別養護老人ホームと老人保健施設の特徴についてお話してきました。あなたの仕事選びの参考になったら幸いです。
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