COLUMN
コラム「派遣で介護の仕事を始めたいな…」と思っても、介護施設の種類はとても多く、どこを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、主要な介護施設の特徴やメリットを、派遣で働く視点から分かりやすく紹介していきます。
これから介護派遣で働きたいと思っている方は、自分に合う職場探しの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
介護派遣は、施設で働く職員にありがちな「低月給でサービス残業が当たり前…」というような働き方が少ないのが特徴です。
まずは、介護派遣で働くメリットを知り理解を深めておきましょう。
介護派遣と正社員の給与は、時給換算して比較すると、実は派遣の方が高いケースが多いです。
介護派遣であれば、資格がなくても時給1,000円以上からスタートできる介護施設も多く、有資格者なら1,200〜1,700円程度が一般的でしょう。
仮に週5勤務で7時間(22時間)働けば、月に17万円〜25万円程の収入を得られますし、施設によっては夜勤手当が加算されるので、より高収入を目指せます。
介護派遣は、自分の労働日数や期間、場所を自由に選択できるメリットがあります。
労働時間の自由があれば、以下のような働き方も可能でしょう。
・複数の施設と掛け持ちする
・子供の行事やイベントに合わせて休みを取る
・期間を決めて介護職を経験する
なお、派遣社員の雇用先は「介護施設」でなく「派遣会社」であるため、サービス残業がほとんど無く有給が取りやすいなど、働きやすい点もポイントです。
介護派遣は、契約期間が決まっているので転職がしやすく、様々な施設で経験を積めるメリットがあります。
様々な施設での経験は、あなたの価値観や視野を広げてくれたり、介護福祉士などの国家資格に必要な実務経験を積むのに役立ったりと、今後の介護士としてのキャリアアップを手助けしてくれるでしょう。
介護施設と一括りに言っても、事業所ごとに形態や業務内容は異なるので、働き場所はそれぞれの特徴を理解したうえで選ぶのがポイント。
特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、デイサービスのそれぞれの特徴やメリット、向いている人を紹介していきます。
<特徴>
特別養護老人ホームは、原則要介護度3以上の高齢者が入居しており、常時介護を必要とする高齢者のお世話や、終末ケア・看取りを行います。
業務内容は、利用者が快適な生活を送るための食事や排泄・入浴の身体介助が中心で、入居者の健康管理から身体機能の維持・サポート、入居者のご家族への報告・相談・連絡といった対応も欠かせません。
<メリット>
・平均給与が介護施設の中で最も高い
・幅広い介護業務の経験が積める
・要介護度が高い利用者が多いため、身体介護や認知症のケアなど介護技術の向上ができる
<特別養護老人ホームが向いている人>
特別養護老人ホームは、介護度が高い利用者が多いうえ、看取り介護も行うので精神的・身体的にタフな方が向いているでしょう。
なお、要介護度の高い利用者へ長期的な介護ができるので、利用者と深く関わりたい、高い介護技術を身に付けたいという方にもおすすめの施設です。
<特徴>
老人保健施設は、要介護度1〜5と幅広い高齢者が入居しており、医療的なケアやリハビリを中心に行うため、医師や看護師、理学療法士が勤務している特徴があります。
主な業務内容は、利用者の状態に合わせて食事や入浴、排泄などの身体介助を行うことで、特別養護老人ホームとの業務内容にそれほど大きな差はありません。
ただし、老人保健施設は利用者の回復や復帰を意識したサービスが中心です。
<メリット>
・平均給与が特別養護老人ホームに次いで高い
・要介護度が低い方も多く、身体的負担は比較的少ない
・医療ケアやリハビリなどの専門知識や技術を学べる
・夜勤の際も医師や看護職員が常駐しているため、緊急時でも安心できる
<老人保健施設が向いている人>
老人保健施設は、利用者の入れ替わりが多く、様々な要介護度の高齢者と関われるため、人とコミュニケーションを取るのが好きな方に向いているでしょう。
なお、老人保健施設は、医師や看護師などの医療従事者と一緒に働く分、広い視野を持てるようになり、他職種の考え方を学びながらスキルアップを目指せます。
<特徴>
有料老人ホームはどんな高齢者でも利用しやすいように、「健康型有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「介護付有料老人ホーム」の3つに分かれています。
健康型有料老人ホームは、介護認定なしの高齢者が入居するので基本的に介護業務はなく、主に施設内の清掃や接客、見守り業務が中心。
対して、住宅型有料老人ホーム、介護付有料老人ホームの業務内容は、食事や入浴、排泄などの身体介助を行い、入居者の快適な生活を支援します。
<メリット>
・夜勤手当で収入アップを目指せる
・公的施設と比べて介護度の低い方が多いため、身体的な負担が少ない
・丁寧な接遇が求められるため、より丁寧なコミュニケーション技術が学べる
・施設によっては、介護福祉士やケアマネージャーの資格サポートが受けられる
<有料老人ホームが向いている人>
有料老人ホームは、入居者の悩みや不安を聞き出せるような人材が重宝されるので、接客業の経験がある方やサービス精神のある方が向いているでしょう。
入居者の些細な変化を察知してサポートを行える柔軟性やコミュニケーション能力を持っている方が活躍できる職場です。
<特徴>
グループホームは、認知症高齢者が一つ屋根の下で共同生活を送る小規模な介護福祉施設で、少人数制(5~9人)で生活をしているのが特徴です。
なお、グループホームでは介護が必要な認知症の方の食事や入浴、排泄といった身体介護の他、認知症ケア専門員が買い物、掃除洗濯などの援助も行います。
近年では、看護師を配置しているグループホームも増加傾向にあり、看取り介護も積極的に行っていますね。
<メリット>
・早番・日勤・遅番・夜勤の4交代制のため働き方の選択肢が多い
・夜勤手当で給料アップを狙える
・自立的な生活の支援を目的としているため、身体介護が少なく介護者の負担が少ない
<グループホームが向いている人>
グループホームの職員は、入居者の変化に気付いて対応できるような人材が必要とされるため、コミュニケーション力や観察力の高さを活かしたい方に向いているでしょう。
なお、認知症を持つ高齢者の介護業務に携われるので、認知症ケアをじっくり学びたい方にとってはスキルアップできる職場ですね。
<特徴>
デイサービスの利用時間は施設によって異なりますが、9時〜17時くらいまでの開放が一般的でしょう。
デイサービスは、事業所によってサービスの多様化が進んでおり、エステ、ネイルが楽しめる「趣味特化型デイサービス」や料理体験ができる「料理特化型デイサービス」などがあります。
<メリット>
・収入面は他の介護施設に比べると劣るが、残業がほとんどない
・生活支援などの介助全般スキルを身に付けられる
・介護施設の中で、身体的・精神的な負担が最も低くなりやすい
<デイサービスが向いている人>
デイサービスは、利用者の生き甲斐となるようにレクリエーションやイベントに力を入れている施設が多いため、サービス精神が旺盛で人と話すのが好きな方に向いているでしょう。
介護施設の形態以外にも、事業所によってそれぞれ特徴が異なるので、給料面や待遇などしっかり加味したうえで、あなたにあった職場を探してみてくださいね。
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