COLUMN
コラム今回は、機能強化・リハビリに特化した訪問看護ステーションでのケースについてご紹介していきます。
リハビリを強化しているっていうと、リハビリの知識がないと仕事が出来ないのではないか、と思う人もいるでしょう。
しかし、リハビリの知識がなくても大丈夫です。
訪問看護ステーションを選ぶときの、参考にしてみてくださいね。
リハビリに特化した、訪問看護ステーションを利用している人に多い疾患と仕事内容について、ご紹介していきます。
リハビリに特化している訪問看護ステーションでは、リハビリが必要な疾患を持っている人が多くいます。
例えば以下のような疾患です。
など
ただ、リハビリに特化している訪問看護ステーションが受け入れている利用者さんは、上記のような疾患を持っている人だけでなく、リハビリは特に必要ない人でも依頼があり、受け入れが可能な場合は訪問をしているところが多いです。
そのため、次のような疾患もリハビリに特化した訪問看護では多く見られます。
など
このように、リハビリに特化している分、リハビリスタッフが他の事業所に比べて多いですが、訪問看護師としての仕事内容に、大きな変わりはありません。
リハビリスタッフも人間なので、体調不良やお子さんの急病などで休むこともあります。
そのときに、看護師が代わりに訪問に行くこともあるので、理解しておきましょう。
とはいえ、リハビリスタッフのように専門的にリハビリを行うことは、なかなか難しいです。
したがって、その際は日ごろどんなリハビリをしていて、代行で行く場合にはどんなリハビリをすればいいのか、確認をしてから訪問していくようにします。
リハビリスタッフも特別な知識が必要な人のリハビリを、看護師に訪問してほしいということはないので、安心して大丈夫です。
近年、改定により訪問看護ステーションでの訪問リハビリは、同じ事業所内の看護師が定期的に状態観察のために訪問をするように、義務付けられました。
看護師の訪問が普段入っている人に対しては必要ありませんが、日ごろリハビリだけの訪問の場合は、数か月に1回看護師の訪問が必要になります。
訪問リハビリだけの場合、身体状況が落ち着いている人が多く、バイタルサインを測定して状況を伺うだけで終わる人も多いです。
中には、数か月に1回だけはリハビリスタッフではなく、看護師の訪問に変更して訪問するという人もいました。
この訪問方法については、各利用者さんや事業所によってやり方は異なります。
次に機能強化・リハビリに特化した訪問看護でのケースについてご紹介していきます。
脳梗塞を患い、片麻痺がある男性でした。
既往歴に心疾患もあったのですが、利用していたのはリハビリだけで、看護師は改定があってからの数か月に1回介入する訪問だけでした。
リハビリは必要性を感じて問題なく、訪問できていたのですが、奥様もご本人も少し個性的な人で、改定時の看護師の訪問について、はじめはあまり納得されず、初回訪問ではケアマネに同席してもらうほど受け入れが難しかった方です。
ある日、便秘で苦しんでいると奥様から連絡があり、臨時で訪問させていただき、浣腸や摘便にて対応をしたところ、とても感謝され、その後の訪問への受け入れが良くなったということがありました。
リハビリに特化した訪問看護の場合、最近は導入部分できちんと説明されるので、ないことの方が多いですが、時には看護師の訪問についてあまり必要性を感じていない人も多いです。
しかし、今回の私のケースのように、何かあったときに丁寧な対応をすることで、受け入れがよくなることもあります。
あらかじめ、どんな特徴のある人なのかなどをリハビリスタッフに聞きながら、利用者さんやご家族との関係を築いていく方法はあるので、あきらめずに関わっていくようにしていくことが大切です。
パーキンソン病のケースでは、女性の方でこんな人もいました。
日ごろ、娘様と暮らしているのですが、介護についてはほとんどノータッチ。
一緒にくらいしているものの、ほぼ独居の方と一緒のような感じです。
家の中でよく転倒している様子も見られていました。
したがって、家のチャイムを鳴らして出てこないと、転倒して気を失っているのではないか、といつも冷や冷やな訪問でした。
訪問看護とリハビリの両方を使っている人で、生存確認も含めての訪問ということもあり、リハビリスタッフがどうしても訪問できない場合、看護師が短時間でも状態観察のために訪問することもある人でした。
特に看護師が行わないといけない処置などはなかったため、逆に看護師が訪問できないときには、リハビリスタッフにお願いするということもありました。
このように、リハビリ特化の訪問看護では、他のステーションよりも看護師とリハビリスタッフがより密に連絡を取ったり、相談しながら訪問を行っていきます。
女性の認知症の方で、下肢筋力の低下予防などの観点から、はじめはリハビリが入っていたケースです。
途中から、内服管理が上手くできないことから看護師も介入していくことになりました。
それでも、内服を忘れてしまうこともあり、内服介助はリハビリスタッフはできませんが、薬を飲むように声掛けをしてもらうことは、問題ありません。
したがって、リハビリスタッフの訪問時にも内服しているか確認してもらい、内服していなければ訪問直前分(午前中なら朝の分の薬)を声掛けまでしてもらうようにお願いすることもありました。
またこのケースでは、看護師が介入前する前にリハビリスタッフがすでに訪問していたので、ケアマネさんから情報を聞くことのほかに、どのような人なのかあらかじめリハビリスタッフに、聞いてから訪問していました。
特に、訪問すると訪問があることを忘れて買い物に出かけたりしていることもあったため、リハビリスタッフに今までどのように対応していたか、確認できるのは本当に良かったです。
機能強化・リハビリに特化した訪問看護でのメリットは、看護師の訪問だけの人よりも、より多くの情報をもらえるということです。
訪問前後で、利用者さんの様子を共有しやすいというのが、一番よかったです。
また、リハビリスタッフの数が多く、リハビリ職からの専門的な意見が聞きたいときに、すぐに聞ける環境にあるのもメリットでした。
例えば、訪問看護だけが介入している利用者さんで、リハビリをした方がいいのはわかるけれども、どんなリハビリをしたら良いか分からないこともあります。
そんなときに、リハビリスタッフの介入をしないまでも、看護師ができることでのリハビリ方法を教えてもらうこともできて、とても良かったです。
反対に、リハビリスタッフから看護師が介入していない人の状態について、相談されることもあります。
こうして、ひとりの利用者さんの状態を同じ事業所内で、看護師とリハビリスタッフが密に共有しながら支援していける環境は、とてもやりがいを感じました。
今回は、機能強化・リハビリに特化した訪問看護ステーションについてご紹介してきました。
訪問看護は、利用者さんと密に関われて、とてもやりがいのある職業です。
その中でも、私はリハビリに力を入れていて、リハビリスタッフが多い職場は、利用者さんの身体機能の面で相談しやすい環境があるのは、とても在宅での看護をしていく中でやりやすかったです。
そして、お互いのいいところを補いながら、ひとりの利用者さんをみていけるところに、とてもやりがいを感じました。
ぜひ、機能強化・リハビリ特化の訪問看護ステーションを探して、飛び込んでみてくださいね。
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